島根でしか観られない「北斎」

【更新日】 2023年2月26日(日) KONOMATAのひとり言
島根県立美術館で2月3日から3月26日まで
「北斎 春朗期 宗理期編」が開催されて
います。

島根県津和野町出身の北斎研究者「永田生慈」
氏の2398点ものコレクションのうち春朗期・
宗理期約350点が紹介されています。

北斎は、浮世絵師として活動した20歳から90
歳までの70年の間で、傾注した分野や画題、
画風が目まぐるしく変化しました。そのため
北斎の画家としての人生は、その時期に名乗
った主な画号から6つの時期に大別されてい
ます。

今回は、北斎が20歳から35歳頃までの春朗期
と45歳頃までの宗理期の作品を展示し若き日
の絵師にスポットを当てています。

1780年前後から1805年頃までの作品です。
約250年前の作品なので、さすがに色が褪
せていたり、傷みのみえるものもありまし
たが、現存するただ一点の作品や希少な絵
もたくさん含まれています。尚、永田コレ
クションは氏の遺言により県外不出となっ
ており島根県でしか観ることが出来ません。

作品を観ていると、今そこで北斎が風景や
人物を描いている場面に立ち会っているか
のような気分になりました。絵の中の人物
の感情がリアルに伝わってきます。

明日で前期は終わりますが一部入れ替えて
後期も始まります。さらに「富嶽三十六景」
や「北斎漫画」は2階の展示室で観ること
が出来ます。貴重なコレクションなので、
是非ご覧ください。

http://www.shimane-art-museum.jp