1300年前のキャッチコピー
【更新日】
2023年2月20日(月)
KONOMATAのひとり言
出雲国風土記 意宇(おう)郡の郷(さと)
玉造温泉の記述によると、以下のよう
に記されています。(口語訳)
忌部(いんべ)神戸(かんべ)。
郡家(ぐうけ)の真西21里260歩のところ
にある。国造が神吉詞(かんよごと)を唱
えに朝廷へ参上するときに、潔斎に用い
る清浄な玉を作る地である。
だから忌部という。
ここの川の辺りに温泉が湧いている。
温泉のある場所は海でもあり陸でもある。
それで男も女も老人もこどもも或いは道路
を行き交い或いは海中を浜辺に沿って行き
毎日集まり、市が立った賑わいで入り乱れ
て宴をして楽しむ。
一度温泉を浴びれば、たちまち姿も麗しく
なり再び浴びればどんな病気も全て治る。
昔から今に至るまで、効き目がないという
ことがない。だから土地の人は、神の湯と
言っている。
解説 出雲国風土記より引用
(編集:島根県古代文化センター)
玉作湯神社の拝殿にはこの一節が掲げられて
います。玉造温泉のことは、地元の人が一生
懸命温泉の素晴らしさを讃えているようで、
微笑ましいです。
特に「一度温泉を浴びれば・・・」からの
一節は、今で言うキャッチコピーのようで
生き生きとリズミカルに描写されていると
ころが素晴らしいです。