二枚の棟札

【更新日】 2022年10月20日(木) KONOMATAのひとり言
秋の例大祭を明日に控え、本殿を掃除していたら
昔の棟札が出てきました。と言ってもそんなに
古いものではなく明治33年と昭和11年の棟札です。

明治33年当時に宮司であった稲田比古は、
「式内郷社 御井神社記」を著し

御井神社は、「井泉」守護の大神なり
御井神社は、「安産」守護の大神なり

と巻頭に上げています。
直江村一円の氏神として明治4年に政府から郷社に
指定されましたが、江戸時代までは大変小さな社殿
で郷社には相応しくないと宮司は考えていました。

そこで直江村全戸の氏子さんから浄財を集め社殿を
修築しようと奔走しました。それが写真右側の棟札
です。

それから30年後の昭和11年に次の遷宮が斎行され
ましたが、残念なことに稲田比古は昭和7年に帰幽
しました。長男の鼎も前年に亡くなり、四男の敏定
が木次から通って遷宮をやり遂げました。

今回、棟札を見つけたことで先人達も御井神社を守
り次代に継承するために尽力されたことを知り感動
しました。令和の遷宮でも先人達の想いを受け継ぎ
一緒に臨みたいと思います。